ポールのカナリア 3

アニー・シェラード
~My Bible First より~

 

ポールは、
「ペットのエサ代は、ぼくがどうにかして稼がなくては」
と自分に言い聞かせました。

それから彼は、
すぐ隣に住んでいる、ジェーンのことを考えました。

ジェーンの部屋は、建物から突き出ていて、
彼女とポールは、窓ごしに顔をあわせて、
よく話をしました。

ジェーンは、足の不自由な少年のことを、
気の毒に思っていました。

彼女はよく、
「こんにちは、ポール」
と声をかけてくれます。

ポールは、彼女が時々いすにすわって、
手で何かを作っていたのを思い出しました。

何か、内職〔家でお金をかせぐためにする、ちょっとした仕事〕を
していたのだろうと思いました。

もしかしたらジェーンは、
何か手を使ってやる仕事について知っていて、
自分にそのことを教えてくれるかもしれない、
と彼は考えたのです。

ポールは足が不自由で、体も少し曲がっていましたが、
手はふつうの人のように使うことができました。
指もまっすぐで、足が不自由な分、ふつうの子供よりも力がありました。

ポールは、窓のところまで体をひきずっていきました。

となりの窓の近くには、ちょうどジェーンがいます。

そして思った通り、彼女は、忙しそうに手で何かを作っていました。
ポールがジェーンを呼ぶと、彼女は顔をあげ、にっこりしました。

「何を作っているの、ジェーン?」とポールが尋ねました。

「何か、レースのようなものを作っているのよ」と彼女は答えました。

「むずかしいの?」

「いいえ、かんたんよ!あなたでも、できるようになるわよ」。

「ペットのエサを買えるくらいのお金が稼げるかな?」

「もちろんよ。私が教えてあげようか?」

「うん、頼むよ!」

lace

「それじゃあ、今日の夕方にでも、お宅におじゃまするわ」

とジェーンは約束してくれました。

ポールは、彼女の来るのが、まちどおしくてたまりませんでした。

 

(続く)

canary.2

#1

canary.2

#2

canary.2

#4