アルコールが7種のガンの直接的要因であることが判明

(ニュージーランド研究)http://karapaia.com/archives/52222225.html

以前から発がん性物質であると考えられてきたアルコールだが、具体的にどのガンの原因になるのか、特定することは困難であった。

今回、ニュージーランド、オタゴ大学の研究者はアルコールとガンに関する膨大な先行研究を徹底的に調査し、アルコール以外の影響を除外することで、その有害な役割を確かめた。その結果、7種のガンはアルコール摂取に直接関連していることが判明した。それはほどほどの飲酒であっても同様だそうだ。

アルコールに起因する7種のガンとは?

7種のガンとは、肝臓ガン口腔および咽喉ガン咽頭ガン食道ガン結腸ガン直腸ガン乳ガンである。

アルコールはこれらのガンの唯一の原因というわけではない。だがその要因の1つであることは間違いないようだ。実際、この部位におけるアルコールに起因するガンは、世界のガンによる死亡の5.8%を占めるという。これは例えば、2012年にアルコールに起因するガンでおよそ50万人が亡くなったということだ。

この結論は世界ガン研究資金、国際ガン研究機関、世界保健機関など、世界有数の保健組織が実施した10年相当の研究に基づいたものだ。また決定的ではないが、アルコールは皮膚ガン、前立腺ガン、膵臓ガンとの関連も指摘されている。

 大量摂取ではなくても影響が

「最大のリスクがあるのはアルコールの大量摂取ですが、飲酒の習慣は大勢の人にあるので、少量あるいは中程度の摂取であっても相当な負担になります」と論文の著者であるジェニー・コナー氏はコメントする。

そのため健康キャンペーンは大酒飲みに集中するのではなく、ごく稀にしか飲まない人も含めて、飲酒する人全員に向けられるべきだという。

この研究が究極的に浮き彫りにしているのは、アルコール摂取に関して「安全な範囲」などというものは存在しないということだ。世界の各種関連機関はこの情報の周知に努め始めている。

 ガンは様々な異なる要因が重なり合って発生する

ガンには200種類以上もの形があり、それぞれが異なる種々の要因によって発生する。これまでの調査と同様、今回の研究もそうしたガンの要因を減らすことが予防につながるという。これは特に飲酒と喫煙に起因するガンに当てはまるそうだ。

この報告では、頻繁な喫煙や飲酒、座っていることが多い生活スタイル、肥満は、一部のガン(皮膚、脳、リンパ管、血液、非致死性前立腺変異)を除き、あらゆるガンの大きなリスク要因であると示唆している。喫煙せず、飲酒もほぼ行わず、健康的な体型を維持すれば、アメリカだけでもガン診断の件数を70%減らすことができるとも言われている。

喫煙と違い飲酒はそれほど規制されているわけではないので、耳の痛い話に聞こえるだろう。かつては「酒は百薬の長」とも言われていたが、最近はそうでもないという研究結果が相次いでいる。

また、こういった研究は統計的なものなので全員がこれにあてはまるわけではない。体質や環境、持って生まれた遺伝子にも関連するので、大酒飲みで長生きしている人だっているだろう。

ガンはとても多い病気である。日本人の2人に1人がガンにかかり、3人に1人がガンで死亡しており、長年日本人の死因第1位となっている。ガンは遺伝子が突然変異したコピーミスが免疫細胞の攻撃を免れ、ガン細胞となり長い時間をかけて増殖していく病気である。年齢を経れば免疫力も衰えるため、高齢者がガンにかかる確率は高い。

多くの人がいつかはガンになる可能性が高いのだ。だがその時期を遅らせるには生活習慣を改善し、できるだけガンの危険因子を減らすことが、一番の予防策になるというわけだ。

 「この方面の教育は、どの家庭でも実行されなければならない。青少年は、たばこや酒やその他の刺激物が、進退を破壊し、頭脳を曇らせ魂を官能的にする影響を与えることを悟らなければならない。こうしたものを用いる人は肉体的道徳的な能力をいつまでも充実した状態で持ち続けることができないということを、明らかにしなければならない」 家庭の教育440